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マダム辻岡犬舎

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カラーブリーディングについて

最近レアカラーとして、人気が出ているチワワのブルーマールと言う毛色について少しお話したいと思います。

ブルーマールとは?

ブルーマールは珍しく独特の美しい斑模様をしたコートカラーを持っています。
ブルーマールは元々ブラックの希釈された毛色なのです。
また、チョコレートマールもチョコ色を(所々不規則に薄めた)毛色なのですが、それはマーリング遺伝子と言う希釈遺伝子の作用による物なのです。
ブルーマールは優性遺伝子を持ちます。

劣性遺伝によるブルータンとは異なる遺伝子の作用によりますマール色のチワワには、通常ブラックタンやトライを掛け合わす事が理想的です。ソリッドのクリーム系やレッドを掛け合わせる事は好ましく有りません!
出来ればフォーンも好ましく無いでしょう。

ブルーマールは体色に希釈遺伝子が働けば黒色が灰色に、目色に働けばノーマルアイがブルーアイに成ります。
ブルーマールのブルーアイは欠点では有りません(理想がノーマルアイだと言うだけです)。

ブルーマールの現実

マール遺伝子を持った犬種をいくつか例にあげてみます。
ダックス、コーギー(ペンブローク)、チワワ、コリー、シェルテー、ボーダーコリー、
オーストラリアンシェパード、オーストラリアンキャトルドック等です。
上記犬種のカラーブリーティングは、毛色遺伝に精通したプロのアドバイスのもとで繁殖を行うべき事だと考えます。
しかし、近年予期せぬ無計画な繁殖結果で体に疾患を持ったチワワが多数出てしまい、悲しい事にヨーロッパFCIでは、非公認毛色となってしまいました。
日本では2011年4月より、JKCの血統書の毛色欄にX印がつきます。

ブルーマールを昔から愛し、近年チワワのブルーマールの繁殖を手掛けていた矢先の事で、私は精神的に大きな打撃を受けた事は正直な所です。
私にとって20年以上も前から憧れていた毛色でもあったからです。
しかし、ブルーマールが悪いのでは決してありません。マーリング遺伝子を良く理解していなかったブリーダー達が、行ってしまった哀しい結果でも有るのです。
現在当犬舎ではマールの繁殖は中断しておりますが、もう少し時間が必要な事は確かです。

余談

ここからは、余談に成りますが・・・f^_^;
昔、ペンシルバニアの犬友と文通していた頃のお話です。
シェルティーのブルーマール同士から生まれた、マールホワイトに(全身ホワイトの雌犬の事)×トライカラー(ブラック、タン.ホワイト)を交配した所、産まれた4頭の子犬は全部ブルーマールだったとの事です。
写真も拝見しましたが子犬は健全で、目もノーマルアイでした。
通常マールホワイトは、目、耳、他、等に疾患を持って産まれますが、この子犬の母犬は、とても珍しい健全なマールホワイトだったのです。
この事は、とても珍しい出来事でも有ると思います。(でも、危険ですので、皆様、この実験はされないようにお願い致します)